【読書】「感性」のマーケティング 心と行動を読み解き、顧客をつかむ 小阪裕司

「感性」のマーケティング心と行動を読み解き、顧客をつかむ【電子書籍】[ 小阪裕司 ]

価格:730円
(2018/11/24 22:37時点)
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「売れる商品がないから売れない」「値段が高いから、立地が悪いから売れない」……こうした考えはすでに前時代的なものである。「感性」を軸にすることで、どんな商品でも、どんな立地でも、あなたの思い通りに「売上を創る」ことは可能なのだ!
本書は、1千社を超える企業の会を主宰し、独自のマーケティング論で絶大な人気を誇る著者が、今話題の「感性工学」をベースに全く新しいマーケティングを説く。
今までのビジネスが全く違って見えるようになる「感性フレーム」の説明から始まり、ビジネスを組み立てるための様々な要素、そして実際に結果を出すための方法を実践的に説明していく。
「売上が前年比30倍になったお酒」「教室数を10倍にした塾」など、具体例・実践手法も満載。
 
 
 

小阪 裕司
オラクルひと・しくみ研究所代表。日本感性工学会理事。数多くの著書、新聞や雑誌での連載、ラジオ番組メインパーソナリティ、全国での講演など、幅広い活動を通じてこれからのあるべきビジネススタイルとその具体的なやり方を語り続ける「伝道師(エバンジェリスト)」。これまでに4000社を超える企業を直接サポートしてきた。山口大学人文学部(専攻は美学)卒業。大手小売業にて実務を経験後、広告代理店を経て、1992年「オラクルひと・しくみ研究所」を設立。大手企業の数々のプロジェクトを手がける。また、人の感性と行動を軸にビジネスを組み立てる理論を体系化し、2000年からは、その実践企業の会である「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰。現在全都道府県から約1600社が参加している

「売れる商品がないから売れない」というのは単なる言い訳であって、「感性」を軸に考えていけば、どんな商品でも、思い通りに「売上げを創る」ことは可能だと、筆者はいいます。

通常、物を売ろうとした場合、どうして売ろうかと考える。
「売れる」ためにはお客さんが「買う」という行動が必要になる。
「買う」というのは人間の行動であり、考えるのは「なにを売ろうか」ではなく、お客さんに「買う」という「行動」を取らせるためにはどうしたらよいかという点で考える必要がある。
駐車場に車を止めて、車から降りて店に入る、お客さんが商品の前を通ってくれて、そこで立ち止まって、手に取って、考えて、決断して、レジに持ってくる。
そこまで行動してもらわないと売りたい商品というのは売れないのである。だから、お客さんの行動=感性に訴えかけることが大事になってくるというわけだ。

で、この感性を学問的にとらえていく取り組みを「感性工学」といい、筆者が研究している分野だという。

世の中、いろいろな言い訳をする人がいる。
「売れる商品がないから売れない」
「高いから買わない」
「立地が悪いから売れない」など。

しかし、そのような悪条件にもかかわらず、お客さんの感性に訴えかけ、行動へ向かわせることができる人がいる。

ある雑貨店でのこと。
売っている陶器製の猫の貯金箱の片耳が欠けてしまったのだ。あわててボンドで修復したが、明らかにわかる状態。物を売るという観点から見れば、捨てるか、捨て値で処分するだろう。

しかし、社長は違った。
貯金箱を店頭に出し、こう書いたPOPを貼ったのだ。

「私はネコです。三月三日のひな祭りの日に交通事故に遭いました。右の耳を少しケガしましたが、お蔭様で元気になりました。こんな私ですが、可愛がってくれる飼い主さんを探しています」と。

すると、あるお客さんが「このケガしたネコの貯金箱ください」と。
店長が「これは傷ものです、不良品ですがよろしいのでしょうか」と確認した。
お客さん「いいのです。この耳を破損したこの貯金箱が欲しいのです。」といって買っていったのだ。

お客様の立場に立って考える、そして、行動する。
当たり前のことのようだが、意外とできていない。それをこの本は気づかせてくれます。
リッツ・カールトンのつくりは、廊下の幅が狭く、くねくね曲がっているのが特徴ですが、これも人の感性に訴えかけることを意識してつくられたものだという。理由は本書で(笑